『花鳥風月』 IN ホテルオークラ

RikoS2006-08-18



★★『秘蔵の名品 アートコレクション展 花鳥風月「日本とヨーロッパ」 』〜8/24 ホテルオークラ東京 アスコットホール(別館地下2階)(虎ノ門溜池山王・六本木一丁目など)
http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/event/art/index.html


今日は金曜日で特別に21時まで開館。
この展示は、"じんわり"と良さが伝わってきてついつい長居してしまった。
なんだか後ろ髪を引かれて会場を3周もしちゃった。


ほんと穏やかな作品が多くて派手さは無い。 日本や西洋、結構な顔ぶれ。


エドゥアール・マネ芍薬の花束》(村内美術館所蔵)
http://www.murauchi.net/museum/coll.impression.htm
この作品は以前、村内美術館で観ているのだが、
今回の展示の解説で"ガラスの花瓶に歌舞伎の一場面が描かれている"とあり、やっと気がついた。
ほんとだ。ただの模様かと思って注意してみていなかったが
しっかり描かれている。
ガラスの花瓶なので、芍薬の茎の緑も透けて描かれていて、ステキな舞台ができていた。


■モネ《テームズ河のチャリングクロス橋》山形美術館蔵
http://www.yamagata-art-museum.or.jp/ja/f_collec/12.html
この作品も以前、山形美術館などで観たことがある。
久々にご対面で、その川面に写る光の揺れにすっかり惹かれた。


伊藤若冲《乗興船》
拓版画という版画のような手法で描かれた絵巻。
現在上野開かれているプライスコレクション展や三の丸尚蔵館での若冲の作品は派手めな作品が多いが
この作品はいたってシンプル。
黒の濃淡で、モノクロな世界。海の沿岸の風景を描いている。
空の深い黒に引き寄せられて見入ってしまった。


梅原龍三郎《ばら》《バラ」
バラの作品が2つあった。どちらも背景が赤で派手。
花にも勢いがある。静物画なのに動きを感じられる。


■山口蓬春《木瓜》(ボケ)
正方形の画面の上のほうには空間をつくり、
下の方に木瓜の枝や葉や花が描かれている。
絶妙なバランス。枝が天に向かって伸びるようだ。
近寄って花の透き通る感じを観ても惹かれたし、
遠くから全体を観ても惹かれた。


酒井抱一《四季花鳥図屏風》
雲の上を漂っているように菖蒲や紫陽花、鳥などが描かれていて、
これまた全体を見ていてもその空気感が心地良くて惹き込まれ、
近くで観たら、椿にうっすらと雪が被っているところとかとても繊細で美しい。


シャガール《燃える花束》
■キスリング《ミモザの花》《花》
北斎《月みる虎図》

など等


「花鳥風月」というテーマで展示しているけど、 "花"の作品が目立った。




ホテルオークラ
毎年、この時期に展覧会をやっているのは知っていたのだが、今年やっと初めて訪れた。
"美術館"ではなく"ホテル"なので、床も天井もちょっとゴージャス。
床の絨毯は円や幾何学な模様がたくさんで、天井は光がたくさん。
それが作品のガラスに映り込み、作品と一体化してしまう。
なんだか面白い。"それもあり"だと思ってしまった。


ホテルオークラのHPのTOPに会場の様子の画像があります。
http://www.hotelokura.co.jp/tokyo/index.html


あと今回の展覧会チケットで、24日までなら大倉集古館や泉屋博古館 分館も観ることができます。