■『GOTH』と『ウエハースの椅子』
昨日、久々に図書館へ。
気になった本を2冊一気に読んでしまった。
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■乙一 『GOTH 僕の章』
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31539619
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この世には殺す人間と殺される人間がいる。自分は前者だー
そう自覚する少年、「僕」。
(文庫の後ろに書いてある文章より・・・)
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3篇入っていて、
一番初めの「リストカット事件」を読んでて既に引き返せなくなっていた。
手に執着持っている人が、人形や犬、猫の動物だけではなく、
人も襲って手を集める「リストカット事件」
あぁ〜夜中に読むべき作品ではなかったのかもしれない。。。
エグイ。
文章を読んでいると、すんなりと、
グロテスクに鮮明に映像を想像できてしまうので、リアルに感じ取ってしまった。
この何ともいえない、誰かの中にも潜んでいそうな「僕」や
他の残虐な事件を行う人々の心理描写。
冷淡というか、人を人と思わずにただの物体として見ていたり〜
ぞっとするけど、うぅ〜充分にありうるんじゃないかと思う。
この本読んで、変に勘違いして、
「俺も一緒だ(殺す人間だ)」っと思っちゃう人が出そうでそれも怖い。
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■江國香織『ウエハースの椅子』
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31364172
江國香織さんの文章はシャボン玉とか透明な澄んだ文章みたいで好き。
自分にしっくり合うみたいで、読みやすいし想像しやすい。
(吉本ばななさんは「キッチン」の頃は好きだったけど、
残念なことに、すぐ後に合わずに読みにくかった。。。)
読み終わって解説を読んでいるときに
ラヴェルの「ボレロ」という曲が思い浮かんだ。
同じリズムが淡々と繰り返されるが、
いつの間にか違うところに連れて行かれる。
江國さんのこの本と同じだ。
淡々と過ぎていく日常の生活の繰り返しの中で、
主人公はいつの間にか、はかなく壊れていく。
読者も同じような日常の文章を繰り返し読んでいるようで、
いつの間にか違うところに連れて行かれている。
追記:今日の写真は本の内容をイメージして撮った写真です。