山種美術館『桜さくらサクラ・2006』

RikoS2006-04-11




http://www.yamatane-museum.or.jp/
毎年この時期に桜関連の作品が展示されている。


奥村土牛『醍醐』が大好きで何度も訪れている。
http://www.yamatane-museum.or.jp/html-monthly/2001-03.html


今日も新たな発見。
稗田一穂の『惜春』に近づいたときに「うわぁ〜」っと思わず足が止まり心奪われる。


稗田一穂の『惜春』は夜桜の屏風で、
夜桜が月明かりに照らされて、妖艶に踊っているよう。生きているみたい。
冷たい風が吹き、桜の花びらも舞っている。
枝のしなやかさが妙に艶っぽい。
この色っぽさに引き込まれそうで、だんだん怖くなってくる。
※この作品は展示替えがあり4月27日(木)まで展示されている。


奥村土牛『醍醐』も桜が色っぽい。和服美人のよう。
奥村土牛が83歳のときの作品。
そして、その隣に奥村土牛88歳の作品『吉野』が展示されている。
とても優しい感じで、雲の向こうに天国が続いているような感じがする。
歳を重ねてきたから描ける絵のような感じがする。
奥村土牛さんの作品をまとめて観たことがないし、年代別にどう変化してきたのか観てみたい。


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NIKIギャラリー册
『本と遊ぶ 「櫻ほころぶ−山本容子の版画と桜の文庫」展』

〜本日まで
http://www.satsu.jp/archives/2006/02/post_27.php


ここは初めて訪れる。
このギャラリーの空間自体もとても素敵。
大きなガラスの向こうには千鳥ヶ淵の桜。
雨模様で、桜も満開を越えすっかり散っているので、
人の気配が全くなく、しっとりと落ち着いている。


桜の花びらがはらはら落ちていく。
あぁ〜先日訪れた時の、千鳥ヶ淵の喧騒がまるで嘘のよう。


山本容子さんの作品を観たくて行ったのだが、作品と共に、桜にちなんだ文庫本が紹介されていて、
とても興味深かった。
作家や作品についての簡単な紹介文もあり、つい本を読みたくなってしまう。
坂口安吾太宰治三島由紀夫幸田文宇野千代などなど。
あぁ〜読んだことない作品がたくさん。読みたい。


あと山本容子さんが挿絵をしている『オデット』という本をちらっと手にしたがとても素敵だった。
本の内容をちゃんと読んでからのほうがいいのだろうけれど、誰かにプレゼントしたくなる本だ。
http://www.bk1.co.jp/author.asp?authorid=110001055870000


本やガラスの作品などの展示もされていて居心地良い空間なので、
千鳥ヶ淵散歩がてら、ここのギャラリーもまた訪れたい。